qc_main_2 大人気のロングセラー・コンピレイションCD「Quiet Corner」第4弾は、儚い草花の香りに包まれた、柔らかな夜に聴きたい音楽集。ジャケットの雰囲気も一新し、「メランコリック」そして「センシティヴ」という感覚を通奏低音に、ジャンル〜国〜年代を超えて選び抜かれた、心を安らかに鎮める音楽。ジャズ/室内楽/フォーク/アンビエント/南米/など、あらゆるエッセンスを織りまぜながら自由に音楽地図を描きます。

選曲者の山本勇樹さんが「親しい友人たちに贈るように選曲した。」と語るとおり、親密な温もり溢れたアルバムです。
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「美しい叙情と詩情に満ちあふれた音楽」という変わらないコンセプトのもと、愛すべきキース・ジャレットの名作『The Melody At Night With You』にインスパイアされたサブタイトル。眠る草花の密やかな香りに包まれる、柔らかな夜の親密な雰囲気をイメージした選曲です。オープニングはアイスランドのスンナ・グンロイグスによる、ルーファス・ウェインライトの美しいメロディ・ラインが印象的な「Vicious World」のきらめくようなピアノ・トリオ・ヴァージョン。4曲目にはポーランドのグラジーナ・アウグスチクの名演がクラシックとなった「So Reminding Me」のカヴァーなど、ヴォーカルとピアノの溶け合うようなデュオが並ぶ前半。 中盤はレディオヘッドやエリオット・スミスといった、インディー・ロック~シンガー・ソングライターへのトリビュート作品を残しているピアニスト、クリストファー・オライリーによるクラシカルなニック・ドレイクのカヴァーから始まり、「クワイエット・コーナー」の支柱ともいえる、ウィリアムス・フィッツシモンズをハイライトに、独特の浮遊感に意外な相性の良さを発見できる音響派〜SSW作品が並びます。後半はより静謐に。サンティアゴ・ベイスは、エグベルト・ジスモンチの前衛的なセンスと、モノ・フォンタナのような映像美を兼ね備え、アルゼンチンのガビ・エチェヴァリアは、まさにカルロス・アギーレ・グルーポを彷彿させる、清涼で詩情あふれるオーガニックなアンサンブル。アメリカーナの古き良き時代をアップデートするグループ、ヘムはドリーミーなオーケストレイションでコンピレーションのクライマックスを演出し、ラストは、元レッド・ハウス・ペインターズのメンバーで、ソロ・プロジェクト、サン・キル・ムーンとしても知られるマーク・コズレックによる10ccの名曲カヴァーにそっと耳をかたむける。
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Various Artists
Quiet Corner  ”at night with you”
RCIP-0256 / 2017年3月
2,300 yen + tax
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■ 選曲者 山本勇樹さんによる収録曲解説
01. Vicious World / Sunna Gunnlaugs
アイスランドのジャズ・ピアニストによる、コンピの幕開けに相応しいと感じた、美しいメロディ・ラインが印象的なルーファス・ウェインライトのカヴァーです。もちろんオリジナルも名曲ですが、インストゥルメンタルになるとまた違った感動があります。

02. Like Someone In Love / Kathryn Williams & Anthony Kerr
この曲が収録されたアルバム『Resonator』は、個人的に2016年の5本の指に入る傑作でした。揺らめくヴィブラフォンと溶け合う、キャサリン・ウィリアムスの穏やかな歌声が印象的なUKフォーク・ミーツ・ジャズという趣。

03. Alice In Wonderland / Norma Winstone & John Taylor
英国の至宝、ノーマ・ウィンストンはやはり中期以降のプライベート・レーベルに吹き込まれた作品がお気に入りです。中でもジョン・テイラーとのデュオで歌われる、この夢見心地なディズニー映画のカヴァーが白眉。

04. So Reminding Me / Agata Pisko & Werner Radzik
キース・ジャレットの初期代表曲と知られる「Country」ですが、これに歌詞を付けてカヴァーしたのがポーランドのグラジーニャ・アウグスチク(こちらもヴァージョンも奇跡的です!)、それを受け継いだのがこのアガタ・ピスコ。伴奏はピアノだけ、さらにしっとりした仕上がりに。

05. Superwoman / Anita Wardell
スティーヴィー・ワンダーの名曲群の中でも、とりわけジャズやボサノヴァとの相性の良さをみせるのがこの曲。密やかなピアノのイントロに誘われて、麗しい歌声がメロウな表情を映し出した絶品のアレンジメント。

06. Northern Sky / Christopher O’Riley
もはやスタンダード化したニック・ドレイクの楽曲ですが、やはり近年ジャズに留まらずクラシカルな領域にもその影響力を見せています。クリストファー・オライリーもその代表格で、レディオ・ヘッドやエリオット・スミスなども取り上げるセンスは、さながらクラシック界のブラッド・メルドーとでもいいましょうか。

07. People Change Their Minds / William Fitzsimmons
勝手ながらクワイエット・コーナーの常連アーティストと言いたくなるウィリアムス・フィッツシモンズ。やはり昨年にリリースされた素晴らしい新作からエントリー。アコースティック・ギターとチェロという室内楽編成もさることながら、その歌詞の意味合いもこめて、今の時代にマッチしているかと。

08. At A Glance / Message To Bears
ここ数年、身近にいる音楽仲間の間でもよく名前を聞くようになったメッセージ・トゥ・ベアーズ。その実体はジェローム・アレキサンダーというマルチ奏者による変名ユニット。間違いなくホセ・ゴンザレスへの憧憬を感じさせますが、エレクトロニクスやエクスペリメンタルなビートの取り入れ方がとてもフィジカルで聴きやすいです。

09. Andrew And Lynsey / The Boats
ポスト・アンビエント~エレクトロニカの名作として2005年にドロップされたボーツのセ2作目。今回のクワイエット・コーナーには少しエレクトリックな曲もスパイスとして加えたいと考えていたところ、ちょうど良いタイミングでリマスター盤が再発されました。続く、サム・プレコップの音響派への架け橋に。

10. A Cloud To The Back / Sam Prekop
なるべくクワイエット・コーナーはあまりマニア向けにならないように、ジャケットや装丁も含めて手に取りやすいものを目指しております。ただ熱心に音楽を聴いているような音楽好きのリスナーにも“ある種の感覚”を共有できるような、そういう隠し味は用意しておきたく、このサム・プレコッムは今回そういう役割になったかなと。

11. Howe / Lambchop
2000年はじめからアメリカン・インディー・シーンにひっそりと佇むカート・ワグナー率いるラムチョップ。こちらもクワイエット・コーナーではおなじみのアーティストでありますが、以外にもコンピ収録は今回が初。明らかにボン・イベールやカニエ・ウェストの影響を受けた“ロボ声”、それでもなお牧歌的に居座っているのはさすがの一言。

12. Pink Moon / Lotte Kestner
今回のコンピレイションの選曲をはじめるにあたりディレクターの稲葉さんから「こんなのありますよ」と教えてもらったのがロッテ・ケストナー。元々はファンからのリクエストに応えてカヴァーしたという素敵なエピソードも。このニック・ドレイクの他には、ベック、レディオ・ヘッド、マジー・スターといったセンス抜群の曲もフォーキーにカヴァー。

13. Up And Down / Chantal Acda
ヴァシュティ・バニヤンのようなトラッド風味があって静謐な雰囲気のある女性シンガー・ソングライターにめっぽう弱いのですが、シャンタル・アクダはそういう系譜に位置するアーティスト。彼女は以前スリーピングドッグという名義で活動していて、そちらもクラシカルな雰囲気でおすすめ。

14. En La Montaña / Santiago Beis
後半には南米もののテイストも織り込みたく、いくつかブラジル~アルゼンチンで候補曲を挙げていましたが、結果このサンティアゴ・ベイスをハイライトの一つに。エグベルト・ジスモンチのような前衛的な印象を受けますが、個人的にはモノ・フォンタナ的な映像美を強く感じました。

15. La Palabra Surge / Gaby Echevarria
こちらはアルゼンチン出身のシンガー・ソングライター。いわゆるフォルクロリック・ジャズと言われるような繊細なアンサンブルが魅力的ですが、よくよく聴いてみるとまるでシャグラダ・メドラに残されたカルロス・アギーレ・グルーポのような音作りを感じさせます。清涼感やナチュラルな音像に心奪われます。

16. Eveningland / Hem
ヘムはアメリカーナを代表する大好きなフォーク・グループ。主に40~50年代の古き良きアメリカン・ミュージックを体現するグループですが、時折、洗練されたアプローチを聴かせてくれたり、とにかく趣味の良さを感じさせます。まるで映画のエンディング・テーマのような美しいオーケストレイションに耳を奪われます。

17. I’m Not In Love / Mark Kozelek
映画のエンディング・ロールで、途中で曲が切り替わるように、ヘムからマーク・コズレックへ、こちらもラストに用意した切ないラスト・ソング。ご存知10ccの曲でカヴァーも数知れず、ですが良い曲は良いということで、思い切ってここに置いてみました。
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